その他有価証券はなぜ時価評価するのか(洗替法)

企業が保有している有価証券は、その保有目的によって勘定項目が変わります。

 

その勘定項目は次の5つです。

  1. 満期保有目的債券
  2. 売買目的有価証券
  3. 子会社株式
  4. 関連会社株式
  5. その他有価証券

 

満期保有目的債券はその名の通り、満期まで保有予定の債券。

売買目的有価証券は売買を予定する有価証券。
子会社株式や関連会社株式は、一定以上の割安を保有する株式です。

 

そして、その他有価証券は上記の4つのどれにも当てはまらない有価証券です。

 

定義としては上記の通りなのですが、具体的にどのような有価証券なのかイメージが湧きにくいのではないでしょうか?

 

簿記のテキストでも具体的な事例はあまり無いかと思います。

 

企業の保有するその他有価証券はどのようなものか、また、その他有価証券を洗替えする理由についてお話ししたいと思います。

 

その他有価証券にはどのようなものがあるのか

その他有価証券は他の4つの有価証券に当てはまらないものになります。

 

そのため、その他有価証券は

  • 関連会社にならない程度の割合(20%未満)を
  • 売買しない予定で

保有している事になります。

 

イメージしやすい例としては、持ち合い株式があります。

 

バブル崩壊後はかなり解消が進められましたが、知っている方は多いのでは無いでしょうか。

 

取引会社などとお互いの株式を持ち合う事によって、取引関係を安定させたり、買収防止をする事ができます。

 

銀行が地元企業の株式を保有する事もありますね。

 

また、資本業務提携をした場合もその他有価証券が発生しやすいです。

 

資本業務提携をすると売却予定の無い株式を保有する事になります。


その割合が20%未満ならば、その他有価証券に分類されるという訳です。

 

なぜ時価評価をして洗替えするのか

時価評価をする理由

時価評価をするのは、企業価値を適正評価するためです。

 

バランスシート上に取得原価で計上しておくと、実態より純資産が良く(悪く)なってしまいます。

 

M&A(企業の買収・合併)などで企業価値を確認する際に、取得原価では不便なため、時価評価する事になっています。

 

洗替えをする理由

その他有価証券は期末に、その他有価証券差額金という勘定項目を使って時価評価します。

 

その他有価証券差額金という勘定項目を使うのは、本業の損益とは合算させないためです。

 

この差額金を本業の損益と合算してしまうと、株主から配当金を増額する要求が出るかもしれません。

 

そのため、有価証券評価益(損)を使わず、差額金という勘定項目を使用します。

 

そして、期初には洗替えによって再度取得原価に戻します。
期末が来たら、もう一度時価評価をします。

 

これを繰り返す事により、売買しない株式を適正に評価しようとする訳です。

 

まとめ

  • その他有価証券は持ち合い株式や資本業務提携の株式などがある
  • 時価評価をするのは企業価値を評価しゆすくするため

 

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