資産運用はしないことと、税金を払わないこと(マネーロンダリング)

倉田老人「資産運用に成功する方法は何か?」

秋生「資産運用はしないことと、税金を払わないこと」

 

今回は私の好きな金融小説を紹介したいと思います。

 

本のタイトルはマネーロンダリング (幻冬舎文庫)です。

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 で有名な橘玲の処女作です。

資産運用はしないことと、税金を払わないこと

この本で最も印象に残ったセリフです。

 

日本での金融所得への課税は、大半が約20%です。

つまり、税金さえ払わなければその分だけリターンが高まるのです。

 

下手にハイリスク・ハイリターンに手を出すより、税金をいかに払わないか考える。
これも一種の資産運用だと、私は考えます。

 

金融の魔法

秋生は雑談の中で、金融の魔法使いはどんな魔法を使うのかと問われ、例え話を出します。

 

「たとえば、あなたがHIVウイルスに感染していると医者から言われたとする。80%の確率でエイズが発症して、5年以内には死亡する。そうしたら、どうしますか?」

こんな状態ならもちろん、残りの人生を楽しみたい。ですが、そのためには金が必要になるわけですよね。

 

そこで、秋生は続けて説明します。

 

あなたはたまたま、5000万円の生命保険に入っていた。そこに、僕のような金融屋がやってきて〈あなたの生命保険を買ってあげましょう〉と言う。仮にエイズの発症確率が80%、発症した場合の5年後の予想死亡率が100%とするならば、数学的には5年後に4000万円を受け取ることが期待できる。そこで、この4000万円の期待値から金利や手数料を引いて、たとえば3000万円でその生命保険契約を買うわけです。それを今度は、投資家に3500万円で転売する。

生命保険は他の生命保険と一緒にまとめられ、証券化される事で死なないリスクさえも平均化されます。

 

例えですが、これは金融の本質を突いていると思います。


この中で、損をする人はいない。
一人一人が役割を担って、それに対する利益を享受しています。

 

  • 本人は大金のある余生を享受し
  • 金融屋は手数料を貰い
  • 投資家はローリスクでリターンを得られる。

 

実は時間というのが金融の肝の1つだったりします。

 

金融の好きな人に読んで欲しいとしか言えない

この本、ノンフィクションでは言えないが事を、フィクションの世界で思う存分に書かれています。

 

金融や節税の話も大いに興味深いですが、サスペンス、ミステリーとしても魅力的です。

 

私がざっくりとした概要を書くよりも、一度読んで同じ体験をして欲しい思います。

マネーロンダリング (幻冬舎文庫)

マネーロンダリング (幻冬舎文庫)